フローリングの基礎知識-2 キレイを保つ掃除方法と汚れの防ぎ方

リビングや寝室など、日頃からよく過ごす部屋の床に使われているフローリングは、手入れや掃除をしなければすぐに劣化してしまいます。きれいなフローリングで快適に過ごすために、しっかりとした掃除方法や傷や汚れを防止する方法を身につけておきましょう。

フローリングの汚れや傷を防ぐためには?

肌触りがよく、室内の雰囲気を明るくしてくれるため、ほとんどの住宅に取り入れられているフローリングですが、ちゃんとした掃除やメンテナンスを行わないとすぐに汚れて黒ずんでしまいます。
今回はフローリングの劣化を防ぎきれいに保つための掃除方法や、汚れや傷を予防するためには何をすればいいかなどの基本情報をまとめました。毎日を快適に過ごすためにもできることからコツコツと是非実践してみてください。

フローリングの手入れについて

お掃除をする際はフローリングだけに限らず、ちゃんと基礎的な知識を持っていないと逆に悪影響を与えてしまう間違えた方法を行う可能性があります。長い期間きれいなフローリングを保つためにはしっかりとした方法で掃除や手入れをしなければいけません。そのため、これから紹介するフローリングの基礎知識や、掃除をする際に役立つ掃除方法、汚れの種類や落とし方は覚えておきましょう。

フローリング手入れの基礎知識

フローリングは大きく複合フローリングと単層フローリングの二種類に分けることができます。それぞれの特徴はしっかりと把握して、自宅で使われているフローリングがどの種類かを確認してから掃除を行いましょう。

単層フローリング

一枚の天然木だけで仕上げており、環境に応じて伸縮しやすく隙間が生まれやすいのですが、年月の経過で木そのものに味が出てくるため好んで単層フローリングを使用する人は多いです。しかし耐水性がないため、汚してしまうと汚れが染み込みやすくなっているので、なかなか落ちないのが特徴です。

複合フローリング

単板を重ね合わせて作られており、頑丈で優れていますが、単層フローリングとくらべ化学物質を多く使用しているので、木そのものの質感やぬくもりは感じにくく経年劣化が目立ちます。また、一度傷がついてしまうと単層フローリングよりも修復しにくいため傷をつけないように注意が必要です。

基本的な掃除手順とポイント

フローリングには目には見えにくい、ハウスダストやホコリが落ちています。ホコリが溜まって汚れてしまう前に、乾いたワイパーを使って全体的にホコリを取り除きながら集め、最後に掃除機で吸い取るようにしましょう。また、掃除をする際のポイントとしては、掃除のタイミングは舞い上がっていた埃が床に落ちている朝に行うのが効果的です。できるだけ毎朝起きたタイミングで行うようにしましょう。

傷や汚れの主な原因

フローリングの黒ずみ原因と落とし方

・皮脂汚れ

皮脂汚れは普段生活しているだけでフローリングについてしまいます。また、小さなお子さんがいる場合は床が汚れる場面が多いため、定期的に掃除をしないとすぐに黒ずんでしまう可能性があります。
もし皮脂汚れでの黒ずみが目立ってきたら、2リットルの水に台所用中性洗剤を小さじ1杯入れて掃除用の液を作り、その液で雑巾がけをしましょう。雑巾の水気はできる限りなくし、一度拭き終わった後は洗剤が残らないように、水拭きをして仕上げると黒ずみがきれいに取れます。

・カビ

カビは湿度が高い日が続いたりすると発生してしまいます。基本的には適度に家中の換気を行い、カビの発生を防ぐのが一番ですが、小さなカビが生えていたら早めに水拭きをして落としましょう。それでも落ちない場合はアルコールを使って拭きとると効果的です。

・油汚れ

料理の最中には頻繁に油がはねるのでキッチン周りのフローリングには、油汚れが多く付着してしまいます。そのまま放置してしまうと黒ずみになるので、食器用洗剤を雑巾に含ませて優しく拭きとって落としましょう。

・ワックスの劣化

ワックスは定期的に塗りなおさないと劣化して、フローリングの黒ずみの原因になります。古いワックスが劣化してできた黒ずみは、一度塗ったものを剥がして塗り直しながら落とさなければいけません。そのため、現在フローリングにワックスをかけている人は、定期的に劣化が始まっていないかの確認はとても大切です。

フローリングにできる傷の原因

フローリングに物を落としたりすると傷ができてしまうのは何となく皆さん予想できますよね。では、掃除機をかけただけでもフローリングが傷つくことがあるのはご存知でしょうか。実は掃除機のヘッド部分のブラシにゴミが付着した状態でフローリングを掃除すると、高速回転しているブラシについたゴミが床に擦れて傷をつけてしまう場合があります。
掃除をするたびにフローリングに傷をつけないためにも、定期的に掃除機のヘッド部分をきれいにして、毎朝の掃除でホコリやゴミが溜まらないようにしてフローリングが傷つく可能性を減らしていきましょう。

水拭きと汚れの落とし方

フローリングは木でできているため水分を含ませると痛んでしまいます。そのため、水を使用した掃除方法はあまり好ましくありません。しかし、黒ずみの原因となる皮脂汚れやカビ、油汚れは水拭きをすることできれいに落とせます。フローリングを傷めないように水拭き手順を押さえておきましょう。

水拭きの手順

水拭きをする際は、拭き終わった後の床に水分を残さないようにするのが大切です。そのため、使用する雑巾は絞りやすく水分を残さない薄いタイプの物を選びましょう。また、絞った雑巾と一緒に乾いた雑巾も準備して水拭きをした後に乾拭きをすると、きれいに水分を拭きとれるので床が傷む心配はありません。しかし、時間をかけてダラダラと作業をするとフローリングが痛んでしまうので、手際よく作業を進めていくこともポイントになります。

水拭きをするタイミング

水拭きは頻繁に行うと、床にダメージを与えてしまう恐れがあります。そのため、月に1回の頻度で行うようにしましょう。また、タイミングにも気を付けなければいけない点があります。水分を残さないようにする必要があるので、雨や曇りの日は避けて晴れの日に行うようにしましょう。

水拭きを行うと、ワイパーや掃除機では取れない床のべた付きや汚れが簡単に落ちます。清潔な環境を保つためにも、ちゃんと手順や注意点を押さえて定期的に水拭きを行うことはとても大切です。

フローリングにワックスがけは必須?

フローリングをきれいに保つ為にワックスを塗る人は多いと思いますが、ワックスが劣化すると黒ずみの原因になったり、頻繁に張り替えなければいけなかったりするため、手間を増やしてまで塗る必要性があるのか疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。そこで、ワックスをかける理由や得られるメリット、デメリットをまとめてみました。

ワックスの効果

みなさんがワックスを塗る理由は「傷や汚れを防ぎたい」「光沢感をだしたい」という内容が多いと思います。実際にフローリングの表面を被膜で覆うため細かい汚れや傷がつくのを防ぎ、光沢感をだす効果があります。しかし、種類によりますがワックスは強度がそこまでないため、傷や汚れを防ぐ力も光沢感も長くはもちません。

ワックスのデメリット

劣化が早く、塗り替えをしなければいけない場面が頻繁に発生してしまうことがワックスのデメリットです。耐久性がなく傷が入りやすいので、光沢感と汚れ防止を保つためには定期的に上塗りをする手間が発生します。
また、3~5年に一度はワックスの隙間に残ったゴミやホコリでフローリングが劣化することを防ぐために、全てのワックスを剥がして塗りなおすメンテナンスも行わないといけません。その際に剥がし残しがないように丁寧に根気がいる作業が求められるので、ある程度の技術が必要になります。

フローリングの保護を目的にするならワックスは効果的ですが、見た目もきれいに保つことが目的なら、定期的に塗りなおさないといけないため「手間・コスト・技術」がかかります。そのため、塗り直しの手間が面倒くさくて上塗りをせずに放置をする場合は、見た目が悪くなってしまうので必ずワックスを塗らないといけない訳ではありません。

フローリングをきれいに保ちたいのならコーティングがオススメ

ワックスの塗りなおしは大変だけど、フローリングを長い年月きれいに保ちたいと思っている人には「コーティング」をオススメします。コーティングはワックスよりも耐久性が優れていて傷や汚れに強いです。そのため、一度のコーティングで15~20年ほどフローリングを保護することができ、塗りなおしの手間がかかりません。
また、塗りなおしがいらないためトータルでみたコストパフォーマンスはコーティングの方がお得ですが、施工金額が高額で初期費用がかかってしまうので金額の確認はしておきましょう。できるだけ手間をかけずにフローリングをきれいな状態で保ちたいという人には、ワックスではなくコーティングがオススメなので一度検討してみてはいかがでしょうか。

ちゃんとしたお手入れできれいなフローリングを保とう

しっかりとした手入れをしないとどんどん劣化していくフローリングを、長い期間きれいに保つ為には、定期的な掃除とコーティングを行うことがポイントです。日常的に行う掃除はちゃんとした手順とフローリングの特徴を認識して行えば、与えるダメージを抑えて劣化を防ぎます。
また、フローリングには良くないと言われていた「水拭き」も、水分を残さないように気を付ければ効率的に皮脂汚れや油汚れが落とせます。さらに、毎日の掃除と併せて汚れや傷からフローリングを守るための「コーティング」をすることで、より簡単にフローリングをきれいな状態に保てます。自分でできる範囲の掃除をしながら、快適で過ごしやすい環境を整えていきましょう。

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