小さな子供がいる家庭では、フローリングが汚れたり傷ついたりすることも少なくありません。汚れや傷を防止するには、フロアコーティングを施すのがおすすめです。今回は、子供がいる家庭におすすめしたい「フローリングの劣化を防ぐ方法」をご紹介します。
小さな子供がいるとフローリングの劣化は早い
元気に遊んだり、いたずらしたり、まだ上手に食事をできなかったり…と、小さな子供がいる家庭では、どうしてもフローリングの劣化が早くなりがちです。
主な理由を確認しましょう。
いたずらや食べこぼしで子供が床を汚す
フローリングは木材でできていますから、水分を吸収すると劣化しやすい性質があります。そのため子供が食べ物や飲み物をこぼしたときは、すぐに拭き取らないと劣化が進み、シミやカビの原因になります。
また、子供がクレヨンやマジックなどで家具やフローリングにいたずら書きをすることもあります。油性の塗料がつくときれいには落とせず、薄く残ることがあります。
もともとフローリングは洗剤での掃除に適していないため、いたずら書きを落とせたとしても、フローリングの色が抜けたり表面がざらついたりといった傷みが発生することもあります。
遊んだり、転んだりして子供が床を傷つける
フローリングは傷がつきやすく、目立ちやすい床材です。子供がおもちゃを落としたり投げたりした場合、おもちゃの材質によってはフローリングに擦り傷やへこみ傷がつきます。
また、子供が走り回って転び、持っていたもので傷がつくこともあります。もちろん床の傷だけでなく子供の安全も心配です。
乗って遊ぶタイプの室内遊具も傷の原因になりがちですし、ベビーベッドや小さめの家具をゆすったり押したりして遊ぶと、家具とフローリングの擦れが原因で傷が残ります。
滑りやすいフローリングは怪我の元
フローリングは表面がなめらかで、カーペットやコルクマットと比べるとかなり滑りやすいものです。たとえば厚手のやわらかい靴下を履いていたり、小走りしたりといった、ちょっとしたきっかけで滑ったり転んだりすることがあります。とくに、遊び盛りの子供は家の中で走り回ることも少なくないため、フローリングが滑りやすいままだと非常に危険です。
子供を怪我から守るためには、フローリングにマットやラグを敷いたり、フロアコーティングを施したりといった工夫を取り入れましょう。転びにくくなりますし、クッション性があるため転倒時の怪我も軽くなります。
フローリングの汚れ・傷を防止する方法
フローリングの汚れやキズつきを防止するのに効果的な3つの方法をご紹介します。
マット、カーペットを敷く
マットやカーペットを敷けば、フローリングを汚れ・傷から守れます。
とくにキッチンや洗面所などの水回りにマットを敷けば、水分によるフローリングの劣化の予防に役立ちます。またリビングでは椅子やテーブルなどの家具の下に敷けば、家具を移動した際に起こりがちな擦り傷を予防できます。
大人ほど力がない子供は、椅子に座る・椅子から降りる動作だけでも引きずって扱いがちです。また、兄弟で遊ぶときに家具をいじったり、家具の上ではしゃいだりすることもあります。家具とフローリングのすり傷対策は考えておいたほうがよいでしょう。
マットやカーペットにはさまざまな種類がありますが、小さな子供がいる家庭にはジョイントマットがおすすめです。汚れや傷を防げるのはもちろん、クッション性が高いので安全面の確保にも適しています。
家具やおもちゃにフェルトを貼る
マットやカーペットを敷くとフローリングが見えなくなります。せっかくのフローリングを活かしたい、と考える方には、家具の脚やおもちゃの車輪など、接地部分にフェルトを貼る方法がおすすめです。
例えば、擦り傷の原因になりやすい椅子やテーブルの脚の底にフェルトを貼れば、フローリングの傷予防に効果的です。フェルトを貼ると下階への音や振動の軽減効果も期待できます。家具の脚に靴下のように履かせるアイテムもあるので、サイズが合うなら使ってみてもいいですね。ただし案外早くすり切れるため、ときどき穴が開いていないか気にしてください。
また、乗り物のタイヤや大型の遊具の底などにもフェルトを貼れば、子供がおもちゃで遊んでフローリングが傷つくのをある程度予防できるでしょう。
フェルトは100円ショップやDIYショップ、ネット通販で手軽に購入できます。物によってはクッションシールでも代用できます。
ワックスをかける
ワックスにはフローリングを保護する効果があります。フローリングの劣化を遅らせて長持ちさせるだけでなく、ある程度の耐水性があり、ワックスによっては抗菌効果を備えたものもあります。滑り止め効果もあり、転倒防止策にもなります。
ワックスというと液体を塗り広げるイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、シートタイプやスプレータイプなど、使いやすい種類もあります。とくにシートタイプのワックスは、フローリング用のモップを使えば掃除する感覚で簡単にワックスがけを行えます。
ただし、ワックスは水分に弱いので水回りには適していませんし、リビングなどでも水をこぼせばあっという間に剥がれます。また概して臭いが強く、ワックスがけをした直後はもちろん、数日は臭いが気になることもあります。
効果の持続期間が半年~1年ほどと短いのも難点です。定期的に塗り直す必要があり、簡単にできるタイプのものでもなかなかの重労働です。
業者に頼めば2LDKで3~5万円程度でできますが、毎年これだけの出費を繰り返すと考えると決してリーズナブルとは言えません。
3つ方法をご案内しましたが、いずれも一長一短ですし、汚れ・傷の予防として決定打に欠ける部分は否めません。どの方法よりも確実で効果が高いのは、フロアコーティングの施工です。
汚れ、傷を安全に予防!小さな子供がいる家庭にフロアコーティング
フロアコーティングは、フローリングの表面に専用の溶剤を塗って乾かすことで、フローリングの保護やツヤ出し、滑り止めなどさまざまな効果をもたらすものです。その効果は数年~数十年とかなり長く持続します。
フロアコーティングのメリットを具体的に確認しましょう。
水や汚れに強い
フロアコーティングは水分を弾く性質をもっています。もし子供が床にジュースをこぼしても、拭き取るまでの間に木材に染みこむ心配はありません。
通常、フローリングはモップやワイパー、あるいは固く絞った水拭きで掃除するものですが、フロアコーティングを施したあとなら水拭きも行えます。
コーティングの種類にもよりますが、UVコーティングなら中性洗剤、アルコールや塩素系洗剤でのお掃除も可能です。フローリングの見た目をきれいに、そして常に清潔な状態に保てます。マジックやクレヨンでの子供のいたずら描きも洗剤できれいに落とせます。
傷がつきにくい
ワックスとフロアコーティングは、JIS規定の引っかき硬度試験によって硬度が決められています。鉛筆と同じくアルファベットで表記されており、最も柔らかいものは「B」で、「HB」「F」「H」と続き、以降は「2H」からひとつずつ数字が増えて、最も硬いものは「9H」です。
フロアコーティングは、シリコンコーティングなら5H、UVコーティングなら6H、特殊ガラスやセラミックコーティングなら8Hと高硬度です。そのため、子供が走り回ったり家具を引きずったりしても、フローリングが傷つく心配はほとんどありません。UVコーティング以上の硬度であれば、ヘコミの心配もほぼなくなるでしょう。
滑りにくい
多くのフロアコーティングは表面の光沢感が強い仕上がりになるので、見た目で「滑りやすそう」とイメージする方もいるかもしれません。ですが、実際は滑り止め効果があります。ペットがいる家庭向けに滑り止め効果をより高めたフロアコーティングもあるほどです。
子供やお年寄りのいる家庭であれば、滑り止め対策としてフロアコーティングを施すのもおすすめです。
健康被害を起こさない、安全な薬剤を使っている
フロアコーティングは健康面にも配慮しています。健康に悪影響を及ぼす有害物質を含まない薬剤や、安全基準を満たした薬剤を用いていますので、小さな子供がいる家庭には最適です。
業者によっては、厚生労働省が定めた「食品衛生法・食品添加物などの規格基準」に適合しているところもあります。食器を対象とした安全基準をフロアコーティングに当てはめ、安全性の高さを立証している専門業者もあります。赤ちゃんが床をなめることがありますが、フロアコーティングの薬剤が害を及ぼす心配はありません。
フロアコーティングでフローリングの劣化を防ごう
子供がいる家庭ではフローリングの傷、汚れの心配があります。マットを敷く、家具の足を保護するなどの方法もありますが、効果の高さと耐用年数、そして安全性を優先するならフロアコーティングがおすすめです。
フロアコーティングを施せばフローリングの耐久性を高めることができますし、毎日のお掃除の幅も広がります。また滑り止め効果があること、使用する薬剤に健康被害リスクがないことも併せると、子供のいる家庭にはぴったりの方法です。
「フローリングの傷や汚れを予防したい」「子供が安心して暮らせる住空間を保ちたい」と考える方にはフロアコーティングの施工をお薦めします。