マンションにフロアコーティングは不要?気になる質問にお答えします

入居前のマンションにフロアコーティングはできるのでしょうか。賃貸マンションにもコーティングを施せるのでしょうか。誰かに事前申請する必要があるかも?と疑問をもつ方もいらっしゃるでしょう。マンションのフロアコーティングに関する疑問にお答えします。

マンションのフローリングもフロアコーティングしたほうが良いのでしょうか?

「マンションのフローリングにフロアコーティングをしたい」
「でも、戸建てとは勝手が違うマンションに業者を呼んでいいのかな?」
「賃貸のフローリングにコーティングしたら問題にならない?」
このような、マンションでのフロアコーティングに関する疑問・質問を抱えている方は多いようです。

フロアコーティングの基礎知識をおさらいしながら、「マンションの場合はどうなの?」の疑問にお答えします。

フロアコーティングする理由とは

美観を保ちたい、なるべく床に傷を付けたくない、掃除を楽にしたい…と考えるなら、フロアコーティングはベストの選択です。フロアコーティングには耐久性や防汚性、耐水性が備わっているため、フローリングをきれいに保てます。かなり長期間効果が持続するフロアコーティングもあるので、十年、数十年後のフローリングの状態を見越して施工依頼する方もいます。

フロアコーティングが必要な方とは

フロアコーティングをとくにおすすめしたいのは、子どもや高齢者と同居をしている方や、ペットを飼っている方です。

フロアコーティングは耐久性に優れているため、飲み物や食べ物をこぼしたり、子供が床に落書きをしたり、ペットが爪で床を引っ掻いてしまっても、フローリングに大きなダメージを与えません。加えてグリップ性(滑りにくさ)にも優れているため、歩行の際の転倒防止につながる他、ペットの関節に負担がかかる心配もほとんどありません。

フロアコーティングの種類によって防汚・防滑性能、耐用年数などは大きく異なるため、目的に合わせて適したものを選ぶことが大切です。

マンションのフローリングはコーティング済みとは限らない

すでにフロアコーティングがされているように見えても、マンション側から特に説明がない場合には施工されていない可能性があります。フロアコーティングをした床の上に、再度フロアコーティングを施すことは原則できないため、気になる方は管理者に確認してみましょう。

ワックスよりフロアコーティングを選ぶ理由とは

ワックスはフロアコーティングと比べて安価ですが、数か月~半年ごとに塗り直しが必要です。ワックスを剥がしてフローリングを洗ったあと、新しいワックスをムラのないよう全体に塗り直すため、時間と手間がかかります。加えて、塗り直しの際には家具を退かさなければならない、塗って乾くまでの半日~1日はその場所を使えないなどの苦労もあります。

一方、フロアコーティングは種類にもよりますが、一度施工すれば2~30年間床材を守れます。費用対効果が高い点から、ワックスよりもフロアコーティングをおすすめします。

マンションにフロアコーティングをしても良いのでしょうか?

マンションにフロアコーティングをしても良いのでしょうか?
マンション、とくに賃貸の物件にフロアコーティングを施工したいけれども、問題ないのだろうかと心配する方はとても多いようです。
マンションのフローリングへの施工について、購入と賃貸、2つのケースに分けてお答えします。

新築・中古マンションを購入した場合

新築物件であれば、購入時にフロアコーティングのオプションを付けるかどうかを不動産会社から聞かれることがあります。オプションなら自分で業者を探す手間を省けますが、保証期間が短かったり、相場よりも値段が高かったりする可能性があるため、必ず確認してください。

オプションではなく自身で選んだ業者に施工を依頼する場合は、事前に管理人や管理会社に連絡しておきましょう。管理者が状況を把握できなければマンションへの周知が間に合わず、トラブルが起きる可能性があるためです。

中古物件は購入時のオプションがなく、フロアコーティングが許可されているかわからないこともあります。フロアコーティングの施工を検討しているなら、「すでにフロアコーティングがされているのか」「業者に施工を依頼してもよいのか」などを管理人や管理会社に相談しましょう。

賃貸マンションの場合

賃貸マンションでフロアコーティングをするなら、管理人や管理会社に問い合わせて許可をもらう必要があります。条件付きで許可される可能性がある他、フロアコーティングをすれば美観が保たれて部屋の価値が上がるため、大家さんにもメリットがあることを伝えられれば前向きに検討してもらえる可能性があります。

マンションにフロアコーティングするときの業者の選び方

マンションにフロアコーティングするときの業者の選び方
次は、フロアコーティング業者の選び方について解説します。業者を選ぶ際は、以下の6点に注意して選びましょう。

マンションでの施工実績がある

業者を選ぶ際は、まずマンションでの施工実績があるかどうかを確認しましょう。マンションの場合、機材の運び込みや臭いの対処など、戸建ての施工と異なる注意点が多々あります。それらのノウハウや心得がある業者に頼むことで、不要なトラブルを避けられます。

この他、希望するフロアコーティング種類を請け負っているか、相場と比べて価格がどうなっているのかも確認することをおすすめします。

長期間の保証がある

保証期間とは、アフターメンテナンスに対応してもらえる期間のこと。多くの電化製品に用意されている「故障や不良品には一年以内は無償対応します」のサービスと同じようなものです。

フロアコーティングの保証は保証期間がとても長いのが特徴です。種類や業者により保証期間はそれぞれ異なりますが、2年のものから20年以上のものまであります。
保証期間が長ければ、仮に1年でフロアコーティングが剥がれてしまっても、業者に修繕依頼ができます。

ただし、長期間保証だからといって安易に契約するのではなく、保証内容にしっかりと目を通し、「どんな不具合に対応してもらえるのか」「無料対応の対象は何か」を確認することが大切です。

一般的に、保証には「フローリングと溶剤の接着不良」や「塗り残し」が含まれていますが、業者によっては「飲みこぼしによる剥がれ」のような生活している中で起きた傷も保証対象としています。この他、保証期間終了まで年一回の無料アフターサービスを提供している業者もあるので、保証期間と内容を見つつ慎重に選びましょう。

専門のスタッフや機材が揃っている

ノウハウがない業者にフロアコーティングを依頼してしまうと、床の状態を悪化させたり、養生の仕方が悪くて壁などを汚してしまったりといったトラブルに発展する恐れがあります。安全性や信頼性を担保するためにも、専門スタッフや機材が揃っている業者を選びましょう。

特殊な床でもコーティングできる

マンションでは、防音性に優れたクッション材入りの床材やシートフローリングなど、きれいに施工することが難しい床材を使用しているケースが多々見られます。そのため、特殊な床材にも対応可能な業者を選びましょう。
専用のコーティング剤と機材を使用しており、かつ専門の知識と技術を有した業者であれば、ムラなく施工できます。

サンプルやモデルルームなどで実際の仕上がりが見られる

業者の中には、サンプルやモデルルームなどで実際のフロアコーティングの仕上がりを確認できるところもあります。フロアコーティングは写真と実際の仕上がりに多少なりともギャップがあるため、「思っていたのと違った」ということにならないよう、実際の仕上がりを確認できる業者を選びましょう。

有害物質検査の証明書が『F☆☆☆☆』

業者を選ぶ際は、有害物質検査の証明書にも注目しましょう。
フロアコーティングに使用するコーティング剤や下地剤などに、シックハウス症候群を引き起こす原因物質「ホルムアルデヒド」を放散させる素材が使われていなければ、証明書には『F☆☆☆☆』と記載されています。一方『F☆☆☆』や『F☆☆』のように星が少ないと、シックハウス症候群を引き起こす物質が使われている可能性があります。

シックハウス症候群を引き起こす物質を含んでいても、☆の数によって使う量が定められているため大きな問題はないとされています。しかし、アレルギーがある方やシックハウス症候群が気になる方は、有害物質検査で『F☆☆☆☆』を取得している業者を利用しましょう。
なお、ホームページに証明書が掲載されていない場合は直接業者に確認してみてください。

マンションでもできるフロアコーティングの種類

フロアコーティングの種類にはどんなものがあるの?

主要なフロアコーティングは以下の4つです。

UVフロアコーティング

現状では最高の保護性能と耐久性を持ったコーティング。傷や汚れ、水に強く、薬品耐性も高い。短時間で固まる。
メリット:グリップ性が高く滑りにくい。
デメリット高額で、施工できる業者が少ない。光沢が強いので好みが分かれる。
耐用年数:20年以上

ガラスフロアコーティング

自然な仕上がりが特徴のコーティング。比較的安価。
メリット:光沢が低く自然な仕上がり。硬度が高いので傷付きにくく、傷や汚れが目立ちにくい。
デメリット:他のコーティングと比べてグリップ性が低い。塩素系の洗剤や薬品で溶けやすい。
耐用年数:15年以上

シリコンフロアコーティング

一昔前に主流だったコーティング。安価で、光沢がよく出るため見栄えが良い。
メリット:施工に特殊な技術が必要ないため扱っている業者が多い。グリップ性が良い。
早い段階で黄色に変色してしまう。補修が難しいので、大手ほど取扱いを避ける傾向にある。
耐用年数:5~10年

水性ウレタンフロアコーティング

代表的な4種のコーティングの中で一番安価。耐久性、保護性能はそれなり。
メリット:有機溶剤をほとんど使わず、光沢を調整できる。水性塗料以外が使えない場所でも施工できる。
デメリット:摩耗、傷、水、汚れなどで落ちやすく、長持ちしない。ワックスに近い。
耐用年数:5~10年

フロアコーティングの種類によって特徴やメリット、耐用年数が異なります。後悔しないように、業者に相談しつつ、ライフスタイルに合ったコーティングを選びましょう。

施工タイミングはいつがいいですか?

入居前であれば、入居日の2週間前がベストです。フロアコーティングの種類にもよりますが、コーティング剤が完全に固まるまでに3日ほどかかる場合があります。加えて、施工が予定日より遅れたり、ミスによって施工をやり直したりという可能性もあります。こうした不測の事態にも対応できるように、入居日の2週間前に施工の予定を組みましょう。

すでに住んでいる部屋でフロアコーティングを検討しているのであれば、サンプルやモデルルームなどで実際の仕上がりを見て検討を重ね、納得した上で施工を依頼しましょう。施行日までに家具を退かす必要があるため、家具の移動場所、預け場所の確保も忘れないようにしてください。

マンション施工できる業者に依頼し、失敗しないフロアコーティングを

マンション施工できる業者に依頼し、失敗しないフロアコーティングを
フロアコーティングを施せば、長期間フローリングを傷や汚れなどから守れます。しかし、オプションやマンション施工のノウハウがない業者に依頼すると、満足できる仕上がりにならないばかりか、トラブルの原因になってしまうため注意が必要です。

フロアコーティングの施工を検討している方や興味のある方は、上記のポイントを参考にしながら、マンション施工の実績があり信頼できる業者を選びましょう。

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