フロアコーティングは自分で!おすすめのDIY方法とは?

フロアコーティングのDIYにはどんな道具を使って、どのように作業するのでしょうか? そしてDIYで行なうメリットとデメリットは何でしょうか?

フロアコーティングは自分でもできる

フロアコーティングは自分でもできる

フローリングの美しさをアップし、傷や汚れから床材を守って長持ちさせるフロアコーティング。たいていは業者に施工を依頼しますが、自分で行なうこともできます。フロアコーティング関連用品はホームセンターやDIYショップでも販売されていますので、買いそろえれば「フロアコーティングをDIYする」ことも可能です!

自分でフロアコーティングを行なうための道具や方法についてご説明します!

フロアコーティングのDIYに必要な道具を揃えよう

コーティングの事前準備に必要な道具

「事前準備」とはフローリングのお掃除のこと。コーティングする前に、ホコリなどの汚れを取り除く必要があります。

  • 掃除機
    家庭にあるもので問題ありません。床に残っているホコリや髪の毛などを徹底的に吸い取りましょう。
  • 中性洗剤
    フローリングの油汚れを落とすために使います。フローリング専用の洗剤もありますが、台所用洗剤も中性洗剤ですから代用してもOK。
  • タオル、雑巾
    中性洗剤での汚れ落としに使います。使わなくなったタオルで充分です。できるだけ多めに準備してください。

コーティングに必要な道具

  • モップ
    「フラットモップ」と呼ばれる、フロアコーティング専用の道具を使用します。床掃除に使うモップとはまったくの別物です。ふだん床掃除に使っているモップで代用するとホコリが混ざる原因になるので避けてください。およそ5千~1万円台で手に入ります。

    床ワックス用モップ 立ったまま使える No.303 「柄付きモップ」

  • 養生テープ
    引っ越しの際に業者さんがよく使っている、黄緑色や青色のテープです。キズ防止の意味合いもありますが、コーティングの際は壁面やドアなど、コーティング剤を付着させたくない部分に貼って保護する、マスキングテープのような使い方をします。剥がしやすいよう粘着力が弱くなっており、貼った部分の塗料が剥がれる心配もありません。
  • コーティング剤
    フローリングに塗布してコートするものです。少し詳しく解説します。

コーティング剤の種類

フロアコーティング剤はたくさんの種類が用意されており、それぞれ種類や見た目の仕上がりが異なります。コーティング剤はコーティングのDIYでの“主役”とも言えますから、選ぶのには迷うかもしれません。

たいていのコーティング剤は6畳分・25ml、12畳分・50ml、24畳分・100ml…と施工範囲のめやすごとに販売されています。ずいぶん少なく感じますが、コーティング剤は薄く塗り広げるので量はさほど必要ありません。

業務用のコーティング剤を取り扱っている通販ショップもあります。

DIY向け

知識も技術も経験もない一般の人でも扱いやすいよう改良されたコーティング剤です。作業のひととおりの説明がついていますし、作業や仕上げに使う道具の簡易セットを付属していることもあります。

※ネットショッピングの際は、「フロアコーティング」のカテゴリーにワックス剤が含まれていることも多いので、間違えて購入しないよう注意してください。

相場めやすは6~8畳で1~2万円ほどです。

DIY用のフロアコーティング剤

業務用・プロ向け

業務用の本格的なコーティング剤です。DIY使用を前提とはしていないので量が多く、薬剤の濃度が高いなど扱いが難しい部分があります。また使用法の説明書はついていません。経験者や、より強い光沢や耐久性を求める方向け。

値段は十数リットルでも1万円前後とDIY用よりもずいぶん安いのですが、特定の床素材専用のものや、別容器に入れ替える処理を前提としているものがありますので注意してください。

市販されている業務用のフロアコーティング剤

DIY用の購入がおすすめです

フロアコーティングの道具は専用のものが多く、業務用のコーティング剤を使う場合、それらをひととおり買い揃える必要も出てきます。自宅にある道具で代用するとキレイに仕上がらず、台無しになる可能性も…。また、業務用コーティング剤はDIY用と比べるとかなり割安ですが、「体育館をコーティングしても使い切れるかどうか」というほどの量がありますので、作業後の保管や処理にも困るのではないでしょうか。

コーティング剤はDIY用にアレンジされたものを選ぶことをおすすめします。

いざDIY!フロアコーティングを行なう手順

自分でフロアコーティングを行なう際の手順を簡単にご説明します。

  1. ていねいにフローリングをお掃除
    最初に掃除機でホコリやゴミを取り除き、続いて床面の油汚れを中性洗剤でキレイに落とします。中性洗剤を使用したあとの拭き取りは1回で済ませず、最低でも2回は行なう必要があります。また、水ではなくぬるま湯で拭き取ることをおすすめします。
  2. 仕上げの水拭き
    床面全体を水拭きします。床に残っているホコリをすべて取り去るつもりで、丁寧に拭き上げます。
  3. 養生
    養生テープで周辺の家具や壁面等を保護します。なお、養生は1~2の掃除と順番が前後しても問題ありません。
  4. コーティング剤の塗布
    コーティング剤を専用のモップを用いて、少しずつ丁寧に塗り広げます。※次の章で塗り方について詳しくご説明します。
  5. 乾燥 ~完了
    乾燥を待ちます。コーティング剤ごとに乾燥時間は異なりますので、説明書を参照してください。少し放置したあとならドライヤーや扇風機などの風を利用して早く乾かすこともできますが、ホコリを吹き付けて付着させるおそれもあるので、できればそのままで待ちましょう。

コーティング剤をキレイに塗るポイント

キレイに仕上げるために、コーティング剤を塗る際のポイントを解説します!

塗り進めるルートを事前に考える

コーティング剤を塗った場所は乾くまでその上を歩くことはできません。コーティングする部屋の間取りに合わせて、塗り進めるルートを事前に考えましょう。出入り口から一番遠いところ(部屋の奥)から始め、部屋の出入り口で終わるように設定します。

室温・湿度を気にする

コーティング剤の乾燥スピードは、室温と湿度に左右されます。室温が高く湿度が低ければ乾燥は早く済み、室温が低く湿度が高いほど乾燥には時間がかかります。湿度が低い春や秋に行ない、温度はエアコンで調整するのがおすすめです。

素早く、手を止めない

コーティング剤は数十分程度で乾燥が始まります。のんびり塗り進めていると塗りムラの原因に。事前に決めたルート通り、手を止めずに素早くモップを動かして塗りましょう。

DIYのメリット、デメリットは?

メリット

  • 費用が安く済む
    「業者に依頼せずに自分で済ませたい」と考える人のほとんどは、費用を抑えることが第一目的ではないでしょうか。コーティング剤や道具を買う費用は、8畳程度ならば5万円程度におさまります。
  • DIYが好きな人は楽しみながら行なえる
    家具の組み立てや日曜大工が好きな人にとっては、楽しみながら作業できるでしょう。8畳にコーティングするなら、準備のお掃除から完了までに数時間はかかるでしょうから「休日に元気よくDIYを楽しみたい」と考えるならばちょうどよいですね。

デメリット

  • 仕上がりはプロの施工には及ばない
    コーティング剤はDIY用にアレンジされたもので、ツヤ感や仕上がりはどうしても見劣りします。作業するのもプロではないので、多少は塗りムラが発生することもあるでしょう。また、乾燥に専用の器具が必要なUVコーティングはもちろん行なえません。
  • 床面の拭き掃除が重労働
    洗剤での掃除と、洗剤の拭き取り最低2回、そして仕上げの水拭き…と、最低でも4回の床面拭き掃除が必要です。済んだらホコリが落ちないうちにコーティング剤塗布を始めなければいけません。家族で手分けしてもかなり疲れるでしょう。10畳以上の広い範囲のフローリングに行なうのは相当の覚悟が必要です。新築住居の部屋すべてにフロアコーティングを行なう場合、DIYで済ませるのは現実的とは言えません。
  • 失敗したとき元に戻せない
    フロアコーティングは日常生活でも傷がつかず、剥がれないのが魅力。逆に考えると、DIYでコーティングして失敗し、床面が妙になったとき、そう簡単には戻せません。失敗したコーティング剤を剥がしてからフロアコーティングを行なってくれる専門業者もありますが、剥がす分、通常の施工より費用がかかりますし、結局業者に頼むのではDIYに挑戦した意味がなくなってしまいます。
  • 費用の抑え幅がそれほどでもない
    ガラスコーティングのDIY用コーティング剤は20畳分なら6~8万円です。専用モップ等の道具を買い揃えて1万円、合計7~9万円だとしましょう。一方、専門業者にガラスコーティングを依頼した場合の相場は10~16万円です。差額はざっと3~7万円。
    これが少額だとは思いませんが、「DIYで安く済ませたい!」と考えた方は、10万円を切るくらいの費用がかかり、プロ施工との差も5万円前後とわかると「もっと安く済むかと思ったのに」とがっかりするのではないでしょうか?

    また、DIYで20畳のフロアコーティングを行なうなら、ご夫婦ふたりで休日をまる一日費やしてやっとでしょう。貴重な休日まる1日を2人分充てる必要があり、そして実際には一日中床を拭いていた2人分の“人件費”も発生しているのです。

    さらにプロ施工との5万円前後の差額に、専門業者に頼んだ場合に得られた「プロ仕上げのクオリティと長期保証」の魅力も含まれると考えると、もはやDIYの費用面でのメリットなど、かなり薄れて感じませんか…?

フロアコーティングはDIYでも可能! だけど…

フロアコーティングはDIYでも可能! だけど…

専用の道具とフロアコーティング剤を購入すれば、自分でフロアコーティングをすることは可能です。コーティング剤はDIY用にアレンジされたものがホームセンターなどに販売されています。あとは専用モップを買えば、いつでもチャレンジできます!

ただ、フロアコーティングの前にはフローリングを都合4回ほど拭き掃除する必要があり、なかなかの重労働です。ホコリが入り込む可能性が増えるため日を分けて作業することもできません。リビング+キッチンなどの広い範囲のDIYは無理かもしれません。また、コーティング剤と専用道具の購入で数万円は必要です。コスト面でのインパクトは想像ほどではない、とがっかりする人もいるのではないでしょうか。

狭いスペースや、お試しにはピッタリ

とはいえ「DIYでのフロアコーティングは勧めない」という訳ではありません。狭いスペースならコーティング剤の値段はぐっと抑えられますし、掃除からコーティングまでの作業もなんとかこなせるでしょう。DIYが好きで、「フロアコーティングをしたことがないので、フローリングがどのくらい変わるのか知りたい」「家具を移動せずに4~6畳ほどの床面をコーティングしたい」という人にはピッタリではないでしょうか。

・広い面積にコーティングしたいなら専門業者に依頼
・質にはこだわらないので狭いスペースにコーティングをしたいならDIY

と考えて、「自分の希望や状況にDIYが合う!」と思ったらDIYにトライすることをおすすめします。

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