20年以上の保証、本当に意味はあるの?フロアコーティングの保証期間

さまざまなフロアコーティング業者を見比べていると、「20年保証」「30年保証」と、長期保証を提示している業者をよく見かけます。保証期間が長ければ長いほど、アフターケアは安心だという印象を抱きがちです。ですが、保証期間の長さだけで安心してはいけません。なぜなら各業者によって、保証の内容は異なっているからです。

フロアコーティングの長期保証に焦点を絞り、検証しました。まずはフロアコーティング業者が長期間の保証を掲げる意味や、「保証期間内でも対応費用を請求されるケースについて確認しましょう。

現実的に20年、30年という数値に意味はあるのか?

フロアコーティング業者には、保証期間を長期に設定しているところがたくさんありますが、この長い保証期間を設けるのには、ちゃんとした理由があります。フロアコーティングの効果と、コーティングが損なわれる可能性、長期保証を設ける意味について確認しましょう。

床を守るフロアコーティング

自宅のフローリングは、傷ついたり剥がれたりしたからといって、家具のようにすぐに買い換えられるものではありません。上からシートを貼る場合もありますが、張り替えるとなると一般的には全面張り替えを行なう必要があります。この全面張り替えは、8畳間で15万円前後するので、フローリングの寿命が来るたびに張り替えるとなると、かなり出費がかさんでしまいます。しかしフローリングは、寿命が来る前にボロボロになってしまうこともあるので、扱い方によっては頻繁に張り替えることになり、多くの費用がかかってしまう場合もあるのです。

こういった寿命前の張り替えの原因は、日常生活によりついてしまう傷や、劣化にあります。水をこぼしたり、家具を移動したりすることで、その危険性が高まるのです。このような劣化の危険性を防ぐのに、フロアコーティングが役立ちます。フロアコーティングは、日常生活で発生する傷や劣化から床を守ってくれるのです。

耐久年数内に破損する可能性

コーティング後のフローリングは、そのままの状態のフローリングよりもかなり強度が高まります。重たい家具を引きずったり、ペットが走り回って引っ掻いたりしても、簡単に傷がつくことはありません。透明で分厚いコーティング剤が、しっかりとフローリングを守ってくれるからです。

ですが、完璧に、永遠に守り通せるかというとそうではないので、この点に関しては注意が必要です。たとえば熱や薬品にも耐性があるコーティング剤もありますが、そのような強度の高いものでも、ふとした時に剥がれたり傷がついてしまったりすることがあります。耐久年数が長いからといっても、その年数まで施工直後の状態を保てるとは限らないのです。

保証期間があれば無償対応が期待できる

耐久年数内にフロアコーティングが破損してしまうという可能性はありますが、ここで役立つのが保証です。その耐久年数に合った長期の保証があれば、無償対応を期待することができます。

この長期の保証期間は、20年先まで毎日綺麗なフローリングを保つには欠かせないものです。万が一傷がついたり剥がれたりしても、保証があればすぐにフロアコーティング業者に直してもらうことができます。そうすれば、ずっと施工直後のきれいな状態を保つことができるのです。

耐久年数が長ければ長いほど、フロアコーティングの効果は長続きするので、その分保証期間も長い方がよいということになります。この期間内に破損があれば、無償で対処してもらうことができます。

現実的に20年、30年という数値に意味はあるのか?

保証期間内でも対応費用を請求されるケースは?

保証期間内であっても、破損した際の対応費用を請求されることがあります。業者によってそのケースは異なるので、必ず保証書に目を通しておきましょう。では、一体どんな部分に着目したらいいのでしょうか。ここではその保証書の着目点について、説明します。

まずは保証書のここをチェック

保証書をチェックする場合は、保証年数だけでなく他の部分の確認も怠ってはいけません。とくに確認すべきなのは、「長期間の保証“のみ”を掲げていないか」という部分です。

たとえ「◯十年保証」というとても長い保証期間の記載があっても、破損原因によっては無償で直してくれない可能性もあるので、その表示だけで安心してはいけません。きちんと保証書を確認しなかった場合、この保証のみを掲げる業者に当ってしまうこともあるので、他の保証内容の確認は怠らないように心がけましょう。

保証書に記載されている内容が長く、難解な文章であるからといって、適当な確認をしてはいけません。なぜ長期間の保証を設けているのか、どんな保証がついているのか、具体的にどんな対応をしてくれるのかなど、しっかりと疑問を持って保証書の確認を行なってください。

免責事項も確認しよう

「日常生活による傷や剥がれは無償保証」というように、無償で直すということをアピールして保証内容を記載している業者はかなりたくさんあります。しかし場合によっては条件付きで、日常生活による傷を免責事項に含めている業者も存在します。

たとえば施工後“一定期間内”の剥がれや傷は、日常生活によるものでも保証対象外とされてしまうことがあります。保証書を確認する際は、どこまでが保証の対象になっているのかという部分の確認も大切ですが、この免責事項もきちんとチェックしておきましょう。

保証書はネットや電話でお取り寄せ

上記で「利用したい業者の保証書は必ず確認することが大切」と説明しましたが、この保証書は業者のホームページや電話で簡単に取り寄せることができます。事前に取り寄せておけば、フロアコーティングを依頼する前にじっくりと読むことができ、時間をかけて保証内容や免責事項を丁寧に確認することができるでしょう。

また、事前に保証書の確認ができれば、業者選びにも役立てることが可能です。保証年数を比較したり、それに見合った内容なのか確認したりと、複数社の保証書を比較してみてください。

実際に業者に尋ねた「20年保証」にした根拠は?

「20年保証」というように、長期間の保証を掲げているフロアコーティング業者は数多くあります。実態を知るため、実績のあるフロアコーティング業者のひとつ、エコプロコートに、保証の根拠について尋ねました。

長期保証に関するエコプロコートからの回答とともに、一般的なフロアコーティング業者での対応についてもまとめて解説します。

創業三十年に近い企業

1991年に創業されたエコプロコートは、すでにフロアコーティングの保証年数・20年を超える期間営業を続けています。公式サイトには創業当時にフロアコーティングの施工を受けたという施主のお客様からの声も掲載されており、「10年以上経ってもまだきれいな状態を保っている」とのことでした。

エコプロコートはこのような確かな実績があるため、20年という長い保証期間を掲げているそうです。実際に保証期間に近い年数を経て、いまだにトラブルがなくきれいな状態のままという実例があるならば、「20年保証」という言葉にも現実味があります。

日常生活の傷もOK!充実した保証内容

エコプロコートの保証内容を詳しく確認したところ、「日常生活による傷や剥がれも保証の対象である」とのことでした。具体的には拭き掃除による剥がれ、熱湯や調味料が飛散した際の剥がれ、ペットの尿によるコーティング剤の溶けなど、日常生活が原因で起こるさまざまな不具合に対して保証が適用されます。意図的につけた傷や元々あるフローリングの傷以外は、ほとんどが保証対象内でした。

このように数多くの保証があるということからも、長期保証の根拠が伺えます。また、免責事項にも”一定期間内”という条件はありませんでした。念のため確認したところ、「施工後すぐに破損があった場合でも保証の範囲内で対応できる」とのことでした。

修復ではなく「復元」ができる!…その違いとは?

また、保証による対応の内容も具体的に回答を得られました。たとえコーティングの一部分が剥がれてしまっても「元通りに復元できる」とのことでした。補修ではなく「復元」できる、というところが大きなポイントです。

補修とは一般に外観を直すことを指しますが、復元とは元通りにすることです。つまり最初の加工時と同じように樹脂を硬化させるため、見た目も性能も最初にコーティングしたときと全く同じように直せるのだそうです。

保証の対象内で補修をしてもらえるのなら悪いことではないのですが、補修箇所が再度傷むのはよくあるケースなのだとか。ですがエコプロコートは補修ではなく復元を行なうため、一度直した箇所が何かの拍子でまたすぐに剥がれる・溶けるということもありません。

保証内容を確認し、いつまでもきれいなフローリングを

日常生活におけるさまざまな衝撃から床を守るフロアコーティングですが、必ず全ての衝撃を防ぐことができるというわけではありません。時には破損してしまうことだってあります。そこで必要になるのが保証です。保証があることで、期間内に不具合が発生しても、無償で対処してもらうことができます。

この保証を長期間掲げている業者はたくさん存在しますが、ここで必ず確認しておきたいのが保証の「内容」です。保証内容の確認を怠ると、保証期間内であっても対応費用を請求されてしまう場合があるので、注意しましょう。業者によって内容は異なるので、「長期間の保証のみを売りにしていないか」「免責事項に日常生活による破損も含まれていないか」という部分をしっかりと確認してください。

フロアコーティング業者ごとに保証の中身はまるで違う

また、実績のある企業は、ただ単に保証期間を長くしているわけではありません。しっかりと根拠を持って、20年、30年という保証を掲げています。保証について、フロアコーティング専門業者であるエコプロコートに尋ねたところ、同社は創業からすでに保証期間の20年を超えて営業を続けており、創業当時のお客様からの「今でもきれいなままです」とのコメントも寄せられていました。このような実績のある業者なら、保証期間を長く設けているのも納得です。

また、補修ではなく復元することで再度同じ部分にトラブルが起きないよう対応することもわかりました。「一定期間の傷み保証の対象外」「日常生活の傷は対象外」とする業者とのトラブルも口コミサイトでちらほら見かけるのですが、同社の場合はいずれもなく、故意につけた傷やコーティング前からある傷でもない限りほとんどを補償対象と定めていました。

保証内容は細かい定義の文章が長くあり、わかりづらいこと、細かい点を見落とすことがありがちですが、疑問に思ったら業者に直接「このような場合も保証の対象ですか?」と尋ねましょう。保証している業者であればあいまいに言葉を濁すことなくはっきりと回答してくれます。それは施主へ安心感を届けるという心遣いでもありますし、施工に対する自信の現れでもあるのです。

フロアコーティング業者を利用する際は、このように根拠を持って長期保証を掲げている業者を選んで、確認を取ってから依頼してください。

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