フローリングの傷は補修できる?補修方法と傷の予防法(フロアコーティング)

傷ついたフローリングを直したい、傷がつくのを未然に防ぎたいと考える方も多いのではないでしょうか。
自分でできるフローリングの傷補修方法、専門業者へ依頼する際の業者選定ポイント、そして予防としてのフロアコーティングと、その後の手入れ方法についてご紹介します。

フローリングの傷は自分でも補修できる

フローリングの傷は自分でも補修できる
どれだけ注意していても些細なアクシデントでフローリングは傷つきます。ただし、比較的軽い傷なら自分で補修することも可能です。

フローリングの傷対策として代表的な

  • 補修シール
  • 補修材(クレヨンやパテ)
  • フロアコーティング(※傷予防方)

についてご紹介します。

補修シールを使った補修方法

軽度の傷は、補修専用のシールを使えばカバーできます。シールはホームセンターや雑貨屋で市販されており、色や柄のラインナップが豊富にあります。
家のフローリングに合わせて購入し、指示書に従って使用しましょう。

なお、傷をそのままにしておくと広がってしまう可能性があるため、早めにシールを貼りフローリングを保護することは将来の傷つきの予防にもなります。

補修材を使った補修方法

補修専用のクレヨンや粘土パテなどを使う方法もあります。
これらの補修材を傷の上から塗るだけで、傷が目立たなくなります。色が合っていないときれいにカバーできないので、フローリングの色に最も近い色を選ぶことが大切です。
ただし、この方法は傷を補修しているというよりも「似た色を塗って傷を目立たなくしている」という側面が大きいことに留意してください。

また、ライターで温めた補修材をへこみに流し、固まってから平らに削る方法もおすすめです。上からアートマーカーで木目を描けば、フローリングの色・模様となじみ、補修部分が目立たなくなります。この方法で補修する際は、温める際のヤケドと削る際のケガにくれぐれも注意してください。

自分で補修しきれない傷はプロに任せよう

自分で補修しきれない傷はプロに任せよう
「自分では傷を補修しきれなかった」「見た目は改善されたものの、傷を補修はできた、とは言いがたい」という方、あるいは「床に傷がつくのを未然に防ぎたい」という方は、フローリングの補修、そしてフロアコーティングの施工を専門業者に依頼するのがおすすめです。

業者に依頼する場合は、補修の技術、費用、そして施工後の保証に着目し、信頼できる業者を選定しましょう。

1.フロアコーティングを専門に扱っている業者を選ぶ

傷予防のためにフロアコーティングをするなら、フロアコーティングの専門業者に依頼しましょう。

フロアコーティング施工を請け負う業者の中には、リフォーム・リノベーションが専門の業者も含まれています。リフォーム・リノベーションを行う場合であれば、同じ業者にそのまま依頼することも可能ですが、そうはせず、必ず専門でフロアコーティングを行なっている業者に別途依頼することをおすすめします。

リフォーム業者が兼業でフロアコーティングを行なっている場合、

  • できるフロアコーティングの種類が限られている
  • 機材や備品が専門業者と比べて劣る
  • 常にフロアコーティングのみを行なっている専門業者と比べ経験・技術が足りない
  • 保証期間が短い、あるいは保証がない

といった問題点がどうしてもあります。

フロアコーティングを専門に行っている業者であれば、実績が多数あり、技術的にも優れています。専門の職人が施工を行うため、作業品質が高く丁寧でクオリティの高い仕上がりが期待できます。

また、ショールームを持っている専門業者もありますので、時間に余裕があれば、ぜひ訪問して見てましょう。ショールームの訪問を通じて、サンプルを自分の目で確認できることに加えて、専門的な視点から色々とアドバイスをもらえます。
メールや電話での対応だけではわからない業者の接客対応についても確認し、信頼できる業者かどうかを見極めましょう。

2.費用は見積もりをとって必ず明確に比較

費用の相場がわからないまま依頼をしてしまうと、当初想定していた金額よりも高額になってしまうことがあります。まずは費用の相場を知ることから始めましょう。
フロアコーティングの種類や施工方法により、提示される金額に幅はありますが、複数業者から相見積もりを取り比較することで、適正な相場金額が見えてきます。

また業者の中には依頼内容とは異なる作業、例えばコーティング剤のランクを勝手に下げる、溶剤を薄めて使用するなどの悪質な業者もあるようです。見積もりを取った際には金額の確認はもちろん、どの箇所にどのような作業を行うかなどの細かな内容までしっかりと確認しましょう。

ただ、見積もりを見ただけで悪質な業者かどうかを判断するのは難しいでしょう。第一条件は、やはりフロアコーティングの専門業者に依頼することです。専門業者であれば技術も信頼できますし、問題のある施工ならば続けられないはずだからです。
評判と実績のあるフロアコーティング専門業者のランキングを参考に業者を選ぶことをおすすめします。

また、フロアコーティングの施工のミスや手抜きなど、どんな被害報告があったかをまとめ、悪質業者を見抜き、信頼できる業者を選ぶコツを解説した記事も参考にしてください。

3.アフターフォロー、保証も検討材料に

フロアコーティングを行った後のアフターフォロー、保証の有無、またその内容も非常に重要です。コーティング施工後にトラブルが発生した際、すばやく対処してくれるような業者だととても安心できます。

保証内容・期間については、各社の保証書サンプル、もしくは内容のコピーを取り寄せて細かく確認してください。保証書を確認するときには、長期保証に目がいきがちですが、それ以上に保証内容が具体的に明記されているか、が大切です。

くわしく見てみると、保証内容が現実的に何も約束されていない、一般的な生活による不具合まで免責事項に含んでいない、という悪質な業者もあります。
アフターフォローをどの程度まで行ってもらえるかにも気をつけて保証書を確認し、不明点があったら直接業者に問い合わせましょう。

フローリング補修はフロアコーティング施工業者も対応可能

さきほど「フロアコーティングはリフォーム業者ではなく専門のフロアコーティング業者に頼むべき」とお伝えしました。では、フローリングの補修はどこに頼むのがよいのでしょうか?
実は、これもフロアコーティングの施工業者が適しています。

フロアコーティングの専門業者は、過去に別のコーティングをしたフローリングや、多少傷みのあるフローリングにも施工をすることがあります。
別のコーティングをしたフローリングの場合、その上から新たなコーティングをするわけにはいきません。必ず元のコーティング剤を専用の剥離剤を用いてきれいに取り除いたあとに施工します。

このとき、元のコーティングでは防ぎきれなかった傷や汚れ、コーティング材の下で起こったフローリング剤の劣化などがあらわになることもあります。ここにフロアコーティングを施す前に汚れを取り除いたり、傷によるヘコミを平らにならしたりといった処理を行ないます。この作業のために、フロアコーティングの業者は基本の補修を行なうことにも熟練していますから、彼らの作業の仕上がりは信頼できます。

保証の対象にはフロアコーティングの補修も含まれる

多くのフロアコーティングの専門業者は「保証20年間」といった長期保証を掲げています。これはこの間のコーティングのトラブルに対応することを意味しており、その中にはフロアコーティングの補修も含んでいます。

また、腕のない業者に施工を頼んでフロアコーティングがうまく仕上がらないケースもあります。部分的に光沢感が違ったり、コーティング材が剥がれていたり、しずくのような形が残ったり…といった見苦しい状態はフロアコーティング失敗時によくあるものです。信頼できる業者であれば、これらに部分的な不具合を補修して、全体に美しい状態に整えるだけの技術と道具をもっています。

コーティングの種類によって傷への耐久性や補修のしやすさは異なります。
たとえば、UVコーティングはスチールウールや硬貨で擦ったくらいでは傷がつかないほど丈夫ですが、ガラスコーティングは概してUVコーティングよりもさらに傷に強い性質があります。
ただ、傷がつくときはガラスが割れたときのような状態になり、補修しづらいという弱点があります。
一方、UVコーティングは補修がしやすく、そのため「生活上の傷つきや過失による傷も無償補修の対象とする」と保証に明記している業者もあるほどです。また、UVコーティングは光沢の強いフロアコーティングであるため、ツヤによって傷や補修ムラが目立ちにくいのも利点です。

傷の補修と予防、またフロアコーティングの補修のことを考えるのでしたら、UVコーティングが最適です。

UVコーティングの特徴、メリットを解説した記事はこちら>>

フロアコーティングを長持ちさせる方法

フロアコーティングを長持ちさせる方法
フロアコーティングを行い、きれいになったフローリング。できれば長くきれいな状態を保ちたいですよね。日常で簡単にできる手入れ方法をご紹介するので、ぜひ実践してください。

手入れの基本は拭き掃除

フロアコーティングを行った後の床は汚れにくいため、大掛かりな掃除をする必要がなくなります。基本的な手入れ方法として、ドライモップによる拭き掃除がおすすめです。

掃除機をかけたくらいでは擦り傷になりにくいのですが、ローラーによってはコーティングを傷つけて擦り傷の原因になります。絨毯用で硬いブラシが回転するものは向いていません。ソファ・布製家具用として接地面にフェルトがついたヘッドであれば問題はありません。

フローリングは木材ですから、本来水拭きは向いていません。ですが、フロアコーティングを施したあとならば、水によって腐食する心配はありませんから、モップ、掃除機、水拭きのお手入れで十分です。

油汚れには中性洗剤を使う

醤油や油といった落ちにくい汚れの掃除は、水で薄めた中性洗剤を使って拭き取りましょう。通常、フローリングには向いていないこのようなお手入れ方法ができるのもフロアコーティングのメリットです。

もしも中性洗剤での拭き取りで十分にきれいにならなかった場合は、ベンジンやアルコールを使って拭き取りましょう。ただし、コーティングの種類によってはコーティングが剥がれてしまうこともあるため、ベンジン、アルコールで拭き取っても問題がないか材質を確認してください。
なおUVコーティングであれば、たとえばブリーチなどのかなり強力な洗剤を使っても、それが傷みの原因になることはありません。

信頼できる業者を選び、傷知らずのフローリングを手に入れましょう

フローリングの傷・補修を自分で行う方法の知識や道具も、インターネットで簡単に手に入るようになりました。ですが、「どの程度の傷であれば自分で補修を行えるのか」「使用を考えている液剤は、自宅のフローリングの材料に適しているのか」「傷や汚れが悪化することはないか」といった問題までは、素人ではなかなか判断が難しいものです。

また自分で傷を補修しようとしてうまくいかず、そこから専門業者に依頼すると、二度手間なだけでなく、余計なことをした分だけ業者も補修をしにくくなり、本末転倒です。余計な出費や不要な手間を避けるためにも、早めに信頼できる専門業者を見つけて適切な補修を施してもらうことをおすすめします。

また、フローリングがまだ傷のないきれいな状態で、「傷がつかないよう予防したい」と考えているのならば、フロアコーティングをおすすめします。傷ができてから対処を考えるよりは、傷がつきにくくなり、お手入れもしやすくなるフロアコーティングを早めに施工するのがいちばん確実です。できれば入居前にフロアコーティングを済ませれば、きれいな生活空間をより長く保てるようになります。

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