この掃除機はNG!フローリングが傷つく理由と対策方法

フローリングは、掃除機のかけ方に気をつけないと傷がつきやすいものです。筆者もコーティングをする前のフローリングに「これくらいなら大丈夫だろう」と思って掃除機をかけていたのですが、だんだんとすり傷が目立ってきたのに気がつきました。幸い、部屋の隅に小さな傷がついただけだったので目立たせずに修復できました。

この反省を活かして、みなさまに「フローリングをきれいに長持ちさせるためのお掃除方法」を紹介します。掃除機の使い方次第でフローリングに傷がつく原因や、その対策方法について学んでいきましょう。

掃除機のNGな使用例

フローリングに傷がつくのは、掃除機の選び方と使い方が一番の原因です。掃除機を使うときの注意点を紹介します。

掃除機で傷ができてしまう理由

まずは掃除機がフローリングを傷つけてしまう理由を見てみましょう。

掃除機がフローリングを傷つけてしまうのは「モーターヘッド」という部品が原因になっていることが多いようです。これは小型のモーターを内蔵したヘッドで、パワーブラシという形式の掃除機で採用されています。モーターヘッドを内蔵したパワーブラシは回転力が高いため、細かいホコリを吸い取りやすいことがメリットです。掻き出すような動きをするので摩擦が大きく、ほこりが奥に溜まりやすい場所、具体的には絨毯(じゅうたん)やカーペット、布製のマットのお掃除に向いています。

ただし、フローリングに使用すると摩擦の大きさがアダになってしまい、傷がつきやすいことがデメリットです。さらにモーターを内蔵しているために重くなりがちで、硬いゴミがブラシにからまるとフローリングにゴミを押し付けて傷をつけてしまいます。フローリングの掃除にはモーターヘッド以外のパーツを使うか、別のお掃除方法を選ばなければいけません。

傷がつきにくい掃除機用パーツ

フローリングを掃除するときはパワーブラシではなく「タービンブラシ」という形式のパーツを選びましょう。

タービンブラシはゴミを吸い込む空気の流れを利用してブラシを回転させる方式です。パワーブラシと比べると回転力が弱いため、絨毯の掃除には向いていませんが、少ない摩擦で強い吸引力を維持できるためフローリングの掃除に適しています。

硬いゴミには要注意!

ですが「摩擦の弱いヘッドを使えば問題なし」とは言えません。摩擦の少ないヘッドを付けた掃除機を使っていても、硬いゴミが混じっているとフローリングに傷がつきやすくなることには変わりがありません。

硬いゴミとはたとえば、ステープラーの針やプラスチック片、砂が挙げられます。砂はとくにフローリングを傷つけやすいゴミとして知られています。ごく小さいものの、硬さがあり、角が鋭く尖っているため、ブラシにからまってフローリングに押し付けられるとフローリングにたくさんの細かな傷をつけます。

そこで、フローリングに掃除機をかけるときはひと工夫を加えましょう。

傷をつけにくい掃除機のかけ方

まず、掃除機をかける前にあらかじめモップや使い捨てペーパーを取り付けるワイパーで、おおまかな汚れを集めましょう。これらの道具でも砂などの硬いゴミがついた状態で強く押し付けると傷をつけたり、フローリングの溝に入り込んだりしやすいので、なるべく強くこすらないことが大切です。

そして掃除機をかけるときは、木目に沿って進めましょう。木目に逆らうと傷をつけやすくなります。またヘッドを前後させると摩擦が起きやすいので、前後させずになるべくゆっくり進みましょう。溝や部屋の隅に入ってしまったホコリは、ヘッドを外してノズルで吸い取ります。さらに雑巾で乾拭きしておけば掃除は完璧です。

フローリングの木目に沿って掃除機をかけているイメージ

掃除機以外も危険!フローリングの注意点

フローリングを傷つけてしまう要因は、掃除機だけではありません。その他の原因や対策方法も紹介します。

1.家具の移動

掃除機の次によく挙げられる原因が、家具の移動です。掃除機ほど頻繁に起こるわけではありませんが、引っ越しや模様替えの際に動かすことがあり、掃除機と比べて深い傷や広範囲の傷が残りやすいという問題があります。

フローリングに家具を設置するときは、忘れずに緩衝材を貼っておきましょう。素材が柔らかく、フローリングも家具も傷つけないフェルト製のパッドや、フローリングに直接敷くシートタイプのものがおすすめです。

また、頻繁に動かす椅子やテーブルは、他の家具とは違い移動が楽にできるタイプを選びましょう。他の家具と同じタイプのものを使うと、いちいち持ち上げたり、足を傾けたりしないといけないので何かと不便です。張り付けて使用するタイプと、靴下のように家具の足に履かせて使うキャップタイプのものがあります。張り付けるタイプは、カットして使えるものが多いのですが、キャップタイプは足のサイズに合わせる必要があるので、買いに行く前に家具の大きさを測っておきましょう。

2.薬品や熱による劣化

コーティングをしていないフローリングは薬品に弱く、劣化しやすいという問題があります。研磨剤はもちろん、洗剤や消毒用のアルコールなどが劣化の原因になっていることも多いため注意が必要です。また特殊な成分の薬品だけではなく、ただの水でも吸い込んでしまうと変色や腐食が進んでしまいます。腐食が進んだフローリングはカビが生えたり、剥がれたりしやすくなるため、見た目だけではなくフローリング自体の寿命にも悪影響を与えます。薬品や水をこぼした時は、なるべく早く吸い取り、乾燥させましょう。

観葉植物を置くときは、植木鉢を直接フローリングの上に置かず、水受け用の皿を置きます。そのまま置くと水が漏れる恐れがあり、さらに動かすときに傷がつきやすいので注意してください。

またコーティングされていないフローリングは湿気だけではなく、極端な乾燥や熱にも弱いため、ホットカーペットの使用も避けてください。

3.ペットの爪、ペット用の砂

室内でペットを飼っている場合、爪のひっかき傷に注意が必要です。ふだんはひっかき癖のない犬や猫でも、なにかの拍子に爪を立ててしまうこともあります。また外から帰ってきたペットは足に砂がついていることがあり、さらに傷をつけるリスクが高まります。散歩帰りの足洗いは必ず毎回行なってください。

また猫のトイレ用の砂も、フローリングの上に転がった場合に傷をつけやすいので要注意です。トイレ周辺に砂取り用のマットを必ず設置してください。トイレを砂タイプからトイレシートに切り替えることもおすすめです。シートタイプは設置も処分も手間が少なく便利です。ただ、すぐに切り替えようとすると猫がなかなか新しいトイレに慣れないことがあります。「トイレがなくなった」と勘違いしてフローリングや他の部分で用を足すというケースもあります。このような問題を避けるため、最初はトイレシートの上に砂を敷いて、徐々に砂の量を減らしていくと慣れやすくなります。

フローリングの傷を修復する方法

フローリングに傷がついてしまったとき気になるのは、どのくらいまできれいに直せるのかということ、そして修理にかかる費用ですよね。業者に修復を依頼すると結構な費用がかかりますが、それほど深くない傷なら自分で補修したり、目立たなくしたりすることができます。

浅い傷を補修する場合

表面についた浅い傷なら、クレヨンタイプの補修材を使って簡単に補修できます。値段は数百円ほどで、100円ショップでも手に入ります。何色かセットになっていることが多いので、なるべくフローリングに近い色を選んでください。まったく同じ色がない場合は、近い色2色を混ぜて使います。

色を選んだあとは、傷あとに補修材を直接当てて、円を描くように塗り込みます。あとは、布で余分な色を拭き取れば完了です。軽いすり傷ならこれだけで充分に補修することができます。こういう補修材はひとつ用意しておくとフローリングの補修の他に、木製の家具や壁の補修にも使えることもあるので何かと便利です。

深い傷を補修する場合

クレヨンタイプの補修材は表面に色を塗るだけですから、深い傷に対して使用しても効果が薄く、傷も目立ったままになりがちです。深い傷には本格的な補修材のキットを使用してください。

補修材を付属のコテで削り、傷のついた部分に塗り込んでいきます。補修材を溶かすために電気ゴテを使うキットもあるので、扱いには注意してください。クレヨンタイプと同じように、できるだけフローリングに近い色を選ぶこと、混ぜ合わせて色を近づけることがポイントです。塗りこみが終わったら、キットについている平たいヘラで表面をならして完了です。

こうした補修キットはホームセンターなどで4,000~10,000円ほどで購入できます。ただし直径1~2cm程度の傷なら、専門業者に依頼したほうが安く済むこともあります。業者によっては1平米1万ほどで修理できることもありますから、自分で補修できるか迷うほどの傷だったら、補修キットを買うよりも見積もりを出してもらった方が良いかもしれません。

へこみができてしまった場合

フローリングがへこんだ場合も、実は自分で補修できることがあります。スチームアイロンで蒸気をあてるか、濡らした布を当ててアイロンで熱を加えると、フローリングの板が水分を吸い込んで膨らみ、へこみが直ります。ただし、傷がないへこみの場合は水分をうまく吸い込めないので、画びょうの先などで軽くつつき、水分を吸い込みやすくします。

ただし無垢材ではなく合板を使用したフローリング、あるいはコーティングを施したフローリングにはこの方法は逆効果になることもあります。

傷をつけないためにフロアコーティングを!

フローリングに傷をつけないためには、事前にフロアコーティングをするのが一番です。フロアコーティングは光沢感などの見た目を良くするだけのものと思っている人、あるいはワックスと変わらないと思っている人もいるかもしれませんが、実際はフロアコーティングを施すことで、見た目の向上以外にもたくさんの機能が備わります。

フロアコーティングについてよく知らない方や、しようかどうか迷っている方のために、フロアコーティングの持つメリットを紹介します。

フロアコーティングの3つのメリット

1.耐久性が高くなる

フロアコーティングの最大のメリットは、フローリングの耐久性を高めてくれることです。

そのままの状態のフローリングは、湿気や熱、紫外線などのダメージが蓄積してしまいます。さらに生活での汚れや傷もついてしまうので、何も対策をしていないとその寿命は10~20年ほどです。しかし、フロアコーティングを施せば、フローリングを傷めるこれらの原因から守ってくれるので、もっと長持ちさせることができます。さらに、表面を塗装することで熱に強くなるだけでなく、保温性も高くなります。冬場の寒さを防げるようになり、暖房の熱も逃げにくくなるので、光熱費の節約にもなります。

2.いつも清潔に保てる

フロアコーティングを施すと、フローリングが汚れにくくなり、またお掃除も簡単になります。コーティングの種類によっては、本来ならフローリングには使えない洗剤も使えるようになります。

フロアコーティングの他にフローリングをきれいに保つ方法としてはワックスがよく知られていますが、ワックスはあまり長持ちはしません。およそ半年ごとには塗りなおす必要があり、しかも前に塗った古いワックスは酸化して黒ずみの原因になり、美観を損ねます。それに対して、フロアコーティングは一度塗装すれば、剥がれるまで使い続けることが可能です。さらに、短いものでも数年、長いものなら20年以上も見た目の美しさと耐久性を保てるものもあるため、とても経済的です。

おすすめはUVコーティング

フロアコーティングの中でもとくにおすすめなのは「UVコーティング」という方法です。家庭用のフロアコーティングはウレタンなどを使用したものが多いのですが、これらのコーティングは耐久性も低く、あまり長持ちもしません。それに比べ、UVコーティングは傷や摩耗、薬品といったフローリングの天敵に強いという特徴を持っています。さらに耐久性が高いため、業者によっては20年以上の長期保証に対応していることもメリットです。ウレタンなどのフロアコーティングでは長くても5年程度の保証であることが多いため、何度かコーティングをし直さなければいけません。しかし、UVコーティングなら長期間使い続けられます。

フローリングの傷は事前の対策がポイント

フローリングの傷を直す方法はいくつかありますが、完全に元通りになるとは限りません。傷がついてからなんとかすることを考えるよりも、傷がつかないように事前に対策することをおすすめします。ここで紹介してきた対策を基本にして、フローリングを大切に使ってあげましょう。とくにフローリングを長持ちさせてあげるためには、フロアコーティングの選び方が重要です。メリットや保証期間の長さ、保証の内容に注目して、条件に合ったフロアコーティングを選びましょう。

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