フロアコーティングを依頼する業者を決めて、問い合わせ電話をしたときに初めて「信頼できない業者だ」と気づき、業者選び段階に逆戻り…。そんな失敗は避けたいですよね。
そこで、フロアコーティング施工業者各社に電話問い合わせ覆面調査を実施しました。今回は森のしずくの電話問い合わせ対応を検証します。
事前知識・森のしずくについてざっと知ろう
森のしずくは、埼玉に本社を構えるフロアコーティング業者です。埼玉や千葉、大阪にショールームを構えており、全国（一部離島を除く）で施工対応を行っています。
森のしずくでは、2種類のガラスコーティングを取り扱っています。そのうちのひとつ、独自で改良したガラスコーティング「ナノピークス」は程よい光沢感が特徴で、フローリングを輝かせながら、傷や汚れからフローリングを守ります。
新築での施工の場合は30年間、中古の場合は10年間の保証期間が設けられています。保証期間内であれば何度でもアフターメンテナンスを受けられます。
森のしずくの電話問い合わせ対応時間は？
平日・土日・祝日（年末年始除く） 受付時間：9:00～17:00
終了時間が17時ですから、平日お仕事の方には電話は難しいでしょう。ただ、年末年始以外は無休ですから、お休みの日なら気軽に問い合わせできそうです。
森のしずくへの電話問い合わせ・概要
森のしずくへのフロアコーティングに関する電話問い合わせは、フロアコーティング検討中の友人にかけてもらいました。友人は購入した中古マンションへの転居2か月前。マンションのオプションのコーティングをするか、それとも専門業者に依頼するか、するならどの業者の、どのコーティングがいいのか…など、いろいろ迷っている最中です。
電話の流れ
電話をかけると「ただいまたいへん混み合っております。のちほどおかけ直していただくか、このままお待ちいただけますよう…」と自動音声が流れました。その後「しばらくお待ちください」「お問い合わせ内容はサービスの品質向上のため録音させていただきます」のアナウンスが流れ、呼び出し音2コールの後、女性のオペレーターにつながりました。
通話時間は17分でした。
森のしずくの応対・説明
問い合わせご担当者は、声の印象では20～30代の女性。電話問い合わせに慣れているのか、聞き取りやすい声で終始丁寧に対応してくれました。また一貫して、こちらが何度も質問しても面倒臭がっている感じはありませんでした。専門用語を使わず、わかりやすい言葉で簡潔に回答してくれたので通話が長引くこともなく、15分程度でコンパクトに済みました。
ただ、こちらから具体的な質問をしないと詳細に回答してくれないこともあり、全体に淡々とした受け答えだった、という印象が残りました。またフロアコーティングの種類とその特徴に関して、わたしが既に知っている情報と少し違う解説が返ってきたり、電話で教えてもらった見積もり概算とサイトでの案内が異なっていたりして、疑問が残る回答も一部ありました。
森のしずくへの問い合わせでのポイント
最もおすすめのコーティング
ガラスコーティング。「フロアコーティングは薄くて硬い仕上がりになるものだが、弊社のガラスコーティングは厚みが出るようになっている」とおすすめされた。
サンプル、カタログ送付提案
序盤にあり。しつこく迫ってくる感じではなかったため、断ることができた。
見積もりの概算
マンションの場合、3LDKで20万円～30万円ほどと概算を教えてくれた。だが、サイト掲載の情報とのズレを感じた。
森のしずくのサイトにはフロアコーティングの価格は「6,800円/平米（キャンペーン価格：6,000円/平米）」と記載されている。キャンペーン価格で試算しても、30万円÷6千円＝50平米。3LDKを50平米くらいと考えているのだろうか？
3LDKを60平米～70平米とした場合、キャンペーン価格で計算しても36万円～42万円となり、やはり電話で聞いた概算と合わない。
なぜ概算にここまで差が出たのかはわからないが、四捨五入で片づく差ではないと感じた。電話問い合わせ対応時には価格を安く伝えているのだとしたら心配。この先の間取り図からの見積もり、施工前の見積もり…と金額が変わりそうに思えた。
共通質問への森のしずくの回答（要約）
以下は、問い合わせ調査を行なった各業者に尋ねた共通質問への、森のしずくの回答です。
全く傷がつかなくなるわけではありませんが、コーティングで表面を覆うとフローリングに傷がつきにくくなり、長くきれいな状態を保てます。その他にも、ツヤ感を保てることや、ノンスリップ効果で滑りにくくなり小さなお子様がいるご家庭でも安心といったメリットがございます。
弊社は独自に改良したガラスコーティングと、従来のガラスコーティングの2種類を用意しております。それぞれで、耐久性や仕上がりのツヤ感などが異なります。基本的にフロアコーティングは薄くて硬い仕上がりになるものです。しかし、弊社のガラスコーティングは樹脂をさらに細かくして、厚みをもったコーティングができるようになっております。コーティングが薄いと「剥がれるまでの時間が早い」「コーティングにまで傷がつく可能性が大きくなる」「素材の特性で表面に穴が開く」などの問題がありますが、厚みがあればこれらの心配が少なくなります。
シートフローリングの場合は濃い色でもそれほどツヤが目立ちすぎることはないので心配ありませんが、シートフローリング以外はツヤが出やすくなっています。
ただ、ツヤを控えめにすることもできますので、ツヤが出るのが好きではないお客様には、ツヤなしでのお仕上げをおすすめしています。
※注：唐突にシートフローリングとの比較で説明が始まったため、聞きながら少し戸惑いました
家具が入ってしまいますと移動する手間がかかります。また、お時間とお値段もかかってしまいます。
施工はお客様立ち会いなしで行いますから、お客様が戻るころには、実質臭いが消えています。臭いが残ったのなら換気不足が原因だと思われます。しっかり換気をしながら行なえば、臭いのこりの心配はございません。
森のしずくは丁寧・簡潔な対応、セールストークが苦手な方にもおすすめ
〇 セールストークが苦手な方でも安心して電話できる
△ 回答が簡潔で淡々とした印象を受ける
△ 自分から積極的に質問しないと具体的な回答を得られない
森のしずくに電話問い合わせをして最も印象的だったのは、淡々とした接客です。
ひとつの質問に対して必要な情報だけを回答する、という感じで、こちらがほしい情報を簡潔に教えてくれます。おかげで無駄に通話時間が長くならず、ひととおりの情報を効率よく得られました。
ただ、回答が簡潔すぎて、説明不足と感じる部分もありました。そのため「フロアコーティングについて一から教えてほしい」という方や、「サービスについて具体的に知りたい」という方には向いていないかもしれません。
また、見積もりについて違和感の残る回答があったのも気になりました。
とはいえ、事前に森のしずくのサイトで情報を予習し、そこで発生した疑問を電話で問い合わせれば、簡潔な回答でも十分理解できる可能性はあります。
一方でしつこいセールストークはなく、こちらの質問に対して、難しい専門用語を使わずにわかりやすく答えてくれたのはうれしいポイントでした。「セールストークは苦手」という方や、「自分から積極的に質問をしたい」という方には適した業者といえます。電話問い合わせを行う際は、聞きたいことを事前にリストアップし、問い合わせしながら済んだ質問にチェックを入れるなどの工夫を取り入れて、聞き忘れを防ぎましょう。
※記事中の価格や時間・時期等のデータはすべて、電話調査した2018年12月のものです。
